静岡の雄大な自然

日本一の山「富士山」

静岡は豊かな自然に囲まれています。そこに多くの人が魅力を感じていますが、その中でも代表的なスポットなのが「富士山」です。日本人なら誰しもが知っています。また、世界遺産にも選ばれ、多くの外国人観光客が訪れます。日本の最高峰である富士山ですが、その美しい姿から一つの独立した山だと思われがちです。実際は、いくつもの火山が重なり合い、噴火を繰り返してきたことで今の形になりました。山頂は年間のほとんどが氷点下です。生物にとっては過酷な環境ですが、植物の分布は高山帯から丘陵帯まで幅広く様々な景色を見せてくれます。その美しさから富士山は古くから愛されており、万葉集の頃から歌に詠まれています。また、数々の絵画や文学にも登場し、信仰のシンボルとしても機能してきた側面があります。まさに、日本を象徴する山なのです。
世界中の人から愛されている富士山ですが、静岡には視界を遮らずに季節によって異なる顔を見せる富士山の景色を楽しめるスポットがたくさんあります。夏は富士山の持つ雄大さをさらに引き立て、秋は紅葉に染まり妖艶な雰囲気を纏い、冬になると真っ白な雪化粧をします。登山シーズンになると山頂を目指して山を登りに来る観光客で賑わいます。特におすすめなのが、田貫湖でみられるダイヤモンド富士です。富士山の山頂に太陽が昇る姿は絶景で、毎年4月20日頃と8月20日頃に見ることができます。
また、富士山は湧き水が豊富で、人々に多くの恵みを与えています。富士山に降った雨や雪が長い時間をかけて溶岩の隙間から流れ、清流となって地表に出てきます。湧玉池・白糸の滝などが代表的なスポットです。富士山の水は量が多いだけではなく一定温度を保ち余分な成分が少ないため、生活用水だけではなく工業用水としても重宝されます。製紙業や工業、マスの養殖など、静岡で盛んな産業の基盤としてなくてはならない存在です。

日本一の湾「駿河湾」

富士山の他にも静岡の誇る大自然として挙げられるのが、湾としての深さが日本一の「駿河湾」です。黒潮の分流が入り込むため魚類が豊富です。タカアシガニなどの深海でしか生息しない海洋生物もいます。駿河湾は世界でも珍しい地形構造をしており、陸棚部分が少なく急降下で一気に深くなり、一番深い場所は2,500mにもなります。そんな駿河湾の特産として有名なのが桜エビで、国内で水揚げされるのは駿河湾のみです。
駿河湾の洋上では富士山や伊豆半島の断崖を眺められます。その景色を楽しむために駿河湾フェリーに乗りに来る観光客も多いです。